肛門外科

痔核(イボ痔)

直腸や肛門回りの静脈が密集している場所が膨れあがり、しこりになった状態です。このしこりを痔核といい、発生する場所によって内痔核と外痔核に分けられます。
直腸粘膜の下にできるものを内痔核、肛門外側の皮フの下にできるものを外痔核と呼びます。
痔核は肛門疾患のおよそ半数を占めます。原因はいろいろありますが、常習便秘、排便時にいきむ、力仕事や過度の飲酒、妊娠(出産時のいきみによる)などが原因で起きることが多い疾患です。
当院では、切らずに日帰りでできるイボ痔(内痔核)の治療ができます。 
これは、脱出や出血を伴うイボ痔(内痔核)に注射「ジオン注」を行う治療です。 痔核を切り取る手術と違って、痛みを感じない部分に注射するので「傷口から出血する」「傷口が痛む」というようなことはなく、日帰り治療が可能となります。(日帰り手術はアフターケアのため術後に通院が必要の場合があります。)

裂肛(切れ痔)

裂肛とは、肛門周囲の粘膜や皮フが切れ傷ができたものです。
硬い便を排泄する時、肛門の粘膜や皮フが切れることで起こります。炎症を起こすと治りにくく、慢性の潰瘍となる場合もあります。同じ場所が何度も切れるとその周囲が肥大して厚く盛り上がって硬くなり、さらに治りにくくなります。近年は若い女性にも多い疾患です。

痔ろう(あな痔)

特に男性に多い疾患です。痔ろうは、肛門の周囲が腫れて痛み、膿が溜まってできた肛門周囲膿瘍が自然に破れたり、膿が出た後の孔がふさがらず残っている状態です。
炎症がさらに広がると、肛門周囲の皮フや肛門粘膜に何本も瘻管ができます。